グラン・トリノ – grantorino – (個人的評価:★★★★★)

上映終了が近づいてきたので、駆け込み気味に「グラン・トリノ」を観てきました。

『イーストウッド流オトシマエのつけかた』がお見事でした。
セリフ中心でじっくり見せながらストーリーは展開していくのですが、チェンジリング同様過度でなく抑え目の展開もぐいぐいスクリーンにひきつけられ、一介の『復讐劇』で終わらないところがこの作品の魅力になっているのでしょう。

ハリー・キャラハン=クリント・イーストウッドというイメージで「復讐劇」にありがちなラストシーンを想像してしまうのも意表をつくラストシーンへの驚きにもつながっていると思います。

最初はさすがに年老いた姿が気の毒に見えたのですが、ストーリーが展開するにつれて、輝きを増した「老いてもなお健在」のクリント・イーストウッドを観られたのもよかったと思いますし、レッドクリフ PartIIを観た直後だけに、製作費をかけたブロックバスター・ムービーにはない魅力がいっぱいの作品だったと思います。映画の奥深さをこの2日間で改めて感じたような気がします。

参考:
グラン・トリノ – goo 映画
グラン・トリノ@映画生活

作品の評価:
グラン・トリノ:クリントイーストウッドが描いた古きアメリカの総括(ビールを飲みながら考えてみた…)
グラン・トリノ(INTRO)

評価:★★(評論・コラム多すぎ。それで800円はボッタクリ!パンフレットはレッド・クリフと対照的に高価でも低評価)
横800円


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レッドクリフ PartII -未来への最終決戦- – redcliff part II – (個人的評価:★★★)

前売券は買っていたものの見そびれていた「レッドクリフ Part II」をようやく見てきました。

製作費を存分に投入しているだけあって『赤壁』の攻防はスケールと迫力を感じました。
ただ、スローモーションを多用しすぎているように思いましたし、船の炎上シーン(CG)は「亡国のイージス」みたいな「手抜き」が見られたのが若干残念でした。
また、「I」でもそうだったのですが、若干間が長いシーンもあり、集中力が切れそうになったところもありました。(見に行く踏ん切りがなかなか付かなかった理由でもあるのですが・・・。)
曹操側と周瑜側を対比しながら見せるのは、わかりやすくてよかったと思いますし、映像自体はよく練られたものだと思いました。
味方(観客含む)を手玉に取るストーリー展開もよかったと思います。

ただ、唯一惜しむらくはラストで「えっ?それで終わり?」と若干拍子抜けした感はあったので、もっと大胆に斬り込んで史実離れした終わり方でもよかったのかなと思いました。(さすがにそれは中国人が許してくれないかな・・・。)
最初から最後まで見応えある映像だったので、欲張りすぎかもしれませんが・・・。

あと、小喬=リン・チーリンは中国人離れした美しさがあり、映画初出演とは思えないほどオーラがありましたね。ジョン・ウーが自作品で使っていったり、彼女自身、今後ワールドワイドで活躍しそうな予感がします。
ここまで存在感を示せるのなら、今度は悪のヒロインとかやってもらいたいですね。
欧州向けに「I」&「II」合わせた145分バージョンというのもあるそうなので、一度見てみたい気がしました。

参考:
レッドクリフ PartII -未来への最終決戦- – goo 映画
レッドクリフ PartII ―未来への最終決戦―@映画生活
レッドクリフ(Wikipedia)

作品の評価:
レッドクリフ2(映画の話でコーヒーブレイク)
「レッドクリフ Part-未来への最終決戦-」誰?こんな長いサブタイ付けたの(シネマ親父の“日々是妄言”)

評価:★★★★★(600円ですべてが充実。ストーリー、写真、解説「人物相関図etc」付きで映画の余韻を楽しめます。おまけ画像プレゼントありの携帯電話専用のアンケートページあり)
縦600円


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消されたヘッドライン – STATE OF PLAY – (個人的評価:★★)

ラッセル・クロウ×ベン・アフレックということで興味を持った消されたヘッドラインを観てきました。

CMとかキャッチコピーで煽ってた割には、『巨悪』の『真実』に近づくたびに殺されそうになるような緊迫感もなく、スクープを力ずくでモノにする記者にありがちな破天荒感もなく、何よりも肝心な事件の核心部分を派手な演出や回想シーンではなく台詞等でさらっと流してしまうという地味な展開で終わってしまう期待ハズレな作品でした。

原作はBBC製作のテレビドラマだそうですが、原作について調べてみると原作のような「意図」で作られたのであれば、日本での「予告編」が明らかにミス・リードを意図的に狙ったとしか思えません。公式サイトの予告編を観ても、明らかに別のスト-リー展開に見せかけているフシが伺えます。
もともと地味で後でよくよく振り返ると味わい深い話なのですが、テレビドラマ並のスケールのままではなく、映画らしい演出や脚本でもう少しメリハリをつけてくれれば、原作の「意図」もすぐに理解できて、本作の本当の面白さが伝わってよかったのではないかと思います。

日本ではこういう煽り方をしないと映画館に足を運んでくれないと判断はわからないでもないですが、もう少し違った予告編の内容にしてくれないと「受け入れられるギャップ」と「受け入れられないギャップ」があると思います。今回は「受け入れられないギャップ」で度を越していると思いました。

参考:
消されたヘッドライン – goo 映画
消されたヘッドライン@映画生活

作品の評価:
『消されたヘッドライン』State of Play ・・・オリジナルはシニカルな佳作だったが・・・。(HALTANの日記)
【消されたヘッドライン】(shamr_blog/真夜中まであと2分)

評価:★★(評論家のコラム多すぎ。監督と出演者のインタビュー記事あり)
縦600円


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天使と悪魔 - ANGELS AND DEMONS – (個人的評価:★★★★)

さっそく、公開初日(レイトショー)、TOHOシネマズ川崎にて、「天使と悪魔」を観てきました。

約二時間二十分と長尺でしたが、原作をまったく知らない私には最後まで堪能できました。
ダヴィンチ・コードは原作の呪縛?なのか、ストーリー的にもわかりづらい面があって、個人的には期待していたほどではなかったのですが、本作は、「脚本家組合のストライキ」が功を奏した?のか、よく練られた脚本とキャスティングの妙(特にリヒター隊長と「カメルレンゴ」)もあって味わい深い作品になっていると思います。

ラスト間際で「それで終わるの?そりゃないよ!」と思わせといてのちょっとしたどんでん返しがあるのも個人的には「高得点」です。また、文庫本で「上」「中」「下」とあるくらいので、原作のエッセンスをかなり削いでいると思われるのですが、「ダヴィンチ・コード」の反省?を活かして、無理にセリフで説明しないような構成にしたのがよかったのかなと思います。

トム・ハンクスも「ダヴィンチ・コード」よりはラングトン教授役が板についてきたのかなと思います。個人的には、シュトラウス枢機卿(「ザ・バンク」にも出ていたアーミン・ミューラー=スタール)が印象に残りました。

久々、間を置かずもう一度映画館で観てみたいと思わせる作品、原作を読んでみたいと思わせる作品だったと思います。

評価:★★★(主要キャスト、監督のインタビュー記事アリ。原作翻訳者の映画評には共感しました。)
縦600円

参考:
天使と悪魔 – goo 映画
天使と悪魔@映画生活
天使と悪魔(小説版)(Wikipedia)

作品の評価:
天使と悪魔(★YUKAの気ままな有閑日記★)
[映画]天使と悪魔~原作削除部分がもたらす「面白いけど、だからなに?」(NOW HERE)
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マックス・ペイン – MAX PAYNE – (個人的評価:★★)

もともと上映館は少なかったのですが、その少ない中、自宅と通勤経路近辺で、いよいよ今日で平日夜の上映がなくなってしまうので、駆け込みでシネマ・メディアージュにて「マックス・ペイン」を観てきました。

アクションゲームの映画化ということで、そのゲームがガンアクションがウリなだけあって、ガンアクションシーンは迫力がありましたが、マーク・ウォールバーグはアクション映画の主役としては、「ザ・シューター/極大射程」でも思いましたが、地味に映るんですよね・・・。
同名のゲームもプレイしたこともないので、予告編を観ただけのイメージとしては、「コンスタンティン」のような「対悪魔」の映画かと思いましたが、まったくイメージとは違うストーリー展開でした。映像のイメージとしては、「シン・シティ」「バイオハザード」「コンスタンティン」「マトリックス」のエッセンスをちょいちょいつまんだといったところでしょうか??
その肝心のストーリーですが、敵役の「軍曹」の殺傷能力など彼の実力が最後までよくわからなかったのと、殺される人が見る「幻覚」とその「軍曹」の関連性などもよくわからかなったので、あまり説得力がないように思いました。

あと、オルガ・キュリレンコも出ているのですが、意外なほど端役なので、ある意味驚きました。ただ、やはり、(役柄上の)「姉」よりは、十分に存在感を示しています。「姉」「妹」のキャスティングが逆でもよかったのではとは思いましたが・・・。

最後に「お楽しみ」があります・・・。「続編」あるのでしょうか???

参考:
マックス・ペイン – goo 映画
マックス・ペイン@映画生活

作品の評価:
マックス・ペイン(スペース・モンキーズの映画メイヘム計画)
[映画『マックス・ペイン』を観た](甘噛み^^ 天才バカ板!)

評価:★★(パンフレットもごく普通。マーク・ウォールバーグのインタビューあり。)
縦500円


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新宿インシデント – SHINJUKU INCIDENT(新宿事件) – (個人的評価:★★)

レイトショーで新宿インシデントを観てきました。

ジャッキー・チェンがダーティーなキャラクターを演じるということで、興味津々といった感じで楽しみにしていた作品でした。ジャッキーの新境地を開きたいという意欲は十分に感じましたし、アクションシーンのキレはあったもののストーリーにまったくキレがありませんでした。パンフレットを読むと非常に面白いストーリーと思うのですが、それが映像に反映されていなかったのが残念でした。題材は非常によかったので、編集の妙で作品の良さが殺されてしかったのかもしれません。

セガールの作品にもありましたが、今回も少々目についたのが日本人俳優のセリフに違和感があったことでした。ヤクザにしては話し方が丁寧かなという感じでしたし、竹中直人のセリフもなんかイマイチでした。中国人の日本語セリフも聞き取れない場面が多々ありましたし、彼等も話すのが精一杯でまったく感情がこもらないので、学芸会の芝居を見せられているような気がして、興ざめしました。日本語セリフ中心のシーンで冷めて、アクションシーンやR15指定必至のエグいシーンで引き戻されるそんな感じでした。

ジャッキー・チェンももう50後半の年齢で、アクションにも限界が出てくるでしょうし、今後も今までのイメージを払拭するような作品にチャレンジしていくのでしょう。今後もこういったチャレンジに期待したいですね。

参考:
新宿インシデント – goo 映画
新宿インシデント@映画生活

作品の評価:
新宿インシデント お・・・重い・・・(労組書記長社労士のブログ)
[映画]新宿インシデント~正真正銘のヤクザ映画(NOW HERE)

評価:★★★(人物相関図や解説などの読み物は面白い。)
縦500円


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スラムドッグ$ミリオネア – Slumdog Millionaire – (個人的評価:★★★★)

長い休暇の初日にスラムドッグ$ミリオネアを観てきました。

「いいもん観たな」というのが率直な感想です。
アカデミー賞作品賞受賞作品は個人的には額面通り受け取るとろくなことがないと思っていたので、あまり期待はしないようにしていたのですが、「28週後…」のダニー・ボイル監督ということでハズレはないだろうと思っていました。
観終わって振り返ると、ストーリー展開がうまく嵌り過ぎているきらいはあるのですが、自分の人生を振り返りながら、クイズに答えていくとストーリーの展開の仕方が独特で、観る前から「結果」が見えていても、その「結果」に至るまでの過程が十二分に楽しめるものなので許せます。

素直な彼ですが、「クイズ$ミリオネア」に参加するまでにジャマール自身が同年齢の人よりは十分に大人の洗礼を受けてきて、したたかさを身に着けていたからこそ、司会者の揺さぶりに動じることなく、運以上のものを摑んで、正答することができたのだと納得できます。

あまり観たこともないムンバイのスラム街にも衝撃を受けましたが、インドの「光」と「影」を垣間見たような気がします。個人的には、いろいろな意味で明日への活力となるような作品でした。劇中の音楽もインドテイストで心地よかったです。エンド・クレジット間際の「余興」は若干の違和感を感じたのですが、インド作品にはよくあるとのパンフの記述を読んで、納得しました。

次回のダニー・ボイル作品にも期待したいです。

参考:
スラムドッグ$ミリオネア – goo 映画
スラムドッグ$ミリオネア@映画生活

作品の評価:
スラムドッグ$ミリオネア(k.onoderaの日記)
スラムドッグ$ミリオネア(利用価値のない日々の雑学)

評価:★★★(写真も多いが、主演のインタビューがないのが残念。)
縦700円

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バーン・アフター・リーディング – BURN AFTER READING – (個人的評価:★)

早速、「バーン・アフター・リーディング」を観てきました。

雨の日の気分転換にと『おバカムービー』を選んだものの久々『クソ映画』を観てしまったと後悔の念に駆られました。「久々やってくれたわ!ギャガさん」といった感じです。

豪華キャストでそうそうハズレもないかと期待していましたが、中身もなにもない『からっぽムービー』でした。見せ場という見せ場もなく思い込みが更なる思い込みを生み出し大騒動に発展するというありがちなストーリーで、豪華キャストがあまり演じないキャラクターを演じるのが強いて言えば見せ場だったというだけでした。
「アメリカ版大日本人」と思えるくらいスカしたラストもある意味「秀逸」です。
あ!そういえば監督は「コーエン兄弟」でした。「ノー・カントリー」同様、個人的には合わないのかな・・・。
TOHOシネマズのシネマイレージポイントが6ポイント溜まったので、無料で見たのがせめてもの救いでした。

評価:★★★(写真も多く、主要出演者のインタビューあり)
横600円

参考:
バーン・アフター・リーディング – goo 映画
バーン・アフター・リーディング@映画生活

作品の評価:
バーン・アフター・リーディング(マイペースでロハス!)
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ザ・バンク-堕ちた巨像- – THE INTERNATIONAL – (個人的評価:★★)

今週金曜で上映終了ということで駆け込むようにザ・バンクを見てきました。

巨大銀行の闇を暴くという意気込みが主人公同様空回りしてるような感じがしました。
美術館でのガンアクションは見せ場十分で迫力がありましたし、一つ一つのシーンは印象的だったのですが、ストーリー全体として見るとイマイチでした。ラストも中途半端で世界中駆け回って結局それで終わり?といった消化不良なものでした。

劇中、『銀行の本質はこうなんだよ』という趣旨のセリフがあるのですが、結局それが作品を通していいたいだけなんじゃないかと思いました。ストーリー的にはもう少しエグってほしかった気がしましたが、インターポールの捜査活動に限界があることだけはよく理解できました。

参考:
ザ・バンク-堕ちた巨像- – goo 映画
ザ・バンク -堕ちた巨像@映画生活

作品の評価:
「ザ・バンク -堕ちた巨像-」 もう一ひねりほしい(はらやんの映画徒然草)
「ザ・バンク 堕ちた巨像」(或る日の出来事)

評価:★★★★(写真も多く、人物相関図等あって、後で見返すと改めて作品の記憶が甦ってきます)
縦700円


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ウォッチメン – WATCHMEN – (個人的評価:★★)

さっそく「ウォッチメン」を観てきました。

観終わった直後は、「この世界観は受け入れづらい」と思いました。
まず、「スーパーヒーロー」達にカリスマ性をほとんど見い出せず、Dr.マンハッタン以外は、極端な話、「ただのコスプレ」「コスプレ自警団」にしか見えませんでした。ナイトオウル2世は「バットマンのバッタもん」だし、コメディアンは「太った赤影」にしか見えなかったし、スーパーヒーローがスーツを脱いで「ベッドシーン」というのも、ちょっと引きました。しかもそのベッドシーンの当事者が「スーパーヒーロー」っぽくなかったので、余計にそう思いました。まあ、よく言えば、いままでになかった「ヒーローもの」とも言えますが・・・。唯一、ロールシャッハが「ダークヒーロー」っぽくちょっとカッコいいなと思いましたが、あっさり「ネタバレ」してしまいましたし、結局「イマイチヒーロー」でした。

ストーリー的には、2時間40分でも表現しきれてないと思いました。
パンフレットやWikipediaの「あらすじ」を読むと「なるほど!」と理解できますが、観ている時は、今までの経緯が「回想シーン」で流れるので、理解しにくいところがあり、いかにも無理やり、2時間40分に収めた感を受けました。「あらすじ」だけ読むと、非常に面白そうに思いましたが、本作を観て、ストーリーの「面白さ」を感じなかったのは、この「世界観」を映像化するのが非常に難しいということを如実に表しているのかもしれません。

あと、アメコミ作品=面白いということでもないことは今後、観る前に気をつけなければならないでしょうね。

参考:
ウォッチメン – goo 映画
ウォッチメン@映画生活

作品の評価:
ウォッチメン(ハル@シネマ)
映画感想「ウォッチメン」(三匹の迷える羊たち)

パンフレット 評価:★★(高い割には写真が少ないか。。。)
縦 700円


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ワルキューレ – VALKYRIE – (個人的評価:★★)

さっそくワルキューレを観てきました。
金曜日が初日だったものの土曜日18:30の回で場内は半分くらいの入りに少々不安をよぎりました。

「まず、冒頭数分でこれって”紀元前1万年”と同じだ!」と感じました。ドイツの愛国心のかたまりのようなドイツ軍の人間が英語話すなんて、ましてや、ヒトラーまでが英語を話すのは・・・。(紀元前1万年の人間が英語を話していたのと同様。)
「せめて、ストーリーがよければよしとするか・・・」とおぼろげな期待もありましたが、見事に打ち砕かれました。

まず、ストーリーに説得力がないように思いました。シュタウフェンベルク大佐が「ヒトラー暗殺計画」に加担しようと思った経緯ですが、きっと、自身の空爆での負傷までに積み重ねてきたものがあると思うのですが、そのあたりの描写が一切ないので、シュタウフェンベルク大佐に感情移入できませんでした。製作側が紀元前1万年同様で歴史の一部を再現した(掘り起こした)という「満足感」だけで終わってしまったのではないかと思いました。あと、作戦的にもバレたら「処刑もの」なのですが、バレるかバレないかのスリリングさをあまり感じなかったのも、物足りなさを感じた一因かもしれません。
テレンス・スタンプ(スーパーマン2のゾット将軍)、ビル・ナイ(「デッドマン・チェスト」のデイヴィ・ジョーンズ)らを配して、トム・クルーズ以外のキャスティングも非常に豪華だったのですが・・・。

実際の作戦的には成功と「紙一重」だったのかもしれませんし、そのあたりの「あや」や「成否の分岐点」をうまく際立たせて表現できれば、人間ドラマとして重厚なものになったのではと思いましたし、豪華キャストも生きたのではないかと思いました。

史実を重んじたため、過度な脚色ができないこととドイツ軍を題材にしているので、内容的にはいろいろな方面に配慮せざるを得ないのは、理解できなくはないですが、そうなら、最初から映画の題材にしなければよかったのではと思います。

参考:
ワルキューレ – goo 映画
ワルキューレ@映画生活

作品の評価:
ワルキューレ(元レンタルビデオ屋店長の映画感想)

パンフレット 評価:★★★(写真多め。ワルキューレ作戦の説明など補足あり)
縦 600円


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フェイクシティ ある男のルール – STREET KING – (個人的評価:★★)

前売り券は買っていたのですが、見そびれていた「フェイクシティ ある男のルール」をようやく観てきました。

予告編からは、キアヌ扮する刑事トム・ラドローがスクリーン狭しと無法ぶりを発揮するストーリーという印象を持っていました。原題は「Street king」とあるので、「Street King」=トム、または、トムが「Street King」になると見ていたのですが、ストーリーからして全然違っていました。全編、過激なガンファイトと思いきやそうでもありませんでしたし、デンゼル・ワシントンの「トレーニング デイ」に近いものがあると思いました。ストーリーの展開としては、見終わってからしばらくして合点がいったのですが、少々わかりにくいものがあり、もう少し、すっきり見せて欲しかったような気がしました。ストーリーの展開の仕方としては、誰が「悪者」=「Street king」かがわからないような感じで進行していたからかもしれませんが・・・。
フォレスト・ウィテカーが相変わらずいい味を出していますし、上映中はわからなかったのですが、どこかで見たことがあると思いきや、ファンタスティック・フォーの「ヒューマン・トーチ」も頑張ってました。

参考:
フェイク シティ ある男のルール – goo 映画
フェイク シティ ある男のルール@映画生活

作品の評価:
「フェイクシティ」ご都合主義全快!キアヌの映画(soramove)
キアヌ版ダーティハリー「フェイク シティ ある男のルール」(てんシネ探検隊)

パンフレット 評価:★★(出演者のインタービュー記事あり。写真少なめかな。)
縦 600円


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ヤッターマン (個人的評価:★★★)

月1回の「TOHOシネマズデイ」で1000円だったので、ヤッターマンを観てきました。

個人的には、日本映画で何度も失望していて、ほとんど劇場では観ないので、日本映画は「大日本人」以来でした。観に行った理由は、「1000円」「子供の頃原作をテレビで観た」「深田恭子」で、あまり期待せず「深田恭子が見られればいいか」くらいのノリでだったのですが、1000円なら十分作品を堪能できたと思います。私と同じ考えの人が多かったのか、240席は全席埋まっていました。

観ていて一番に「懐かしさ」を感じたのと、ヤッターマンの独特の世界観を実写で違和感なく表現できていたのがよかったのではないかと思います。あと、実質、主役はドロンジョの深田恭子だったと思いますし、槍魔栗三助もとい生瀬勝久はリアル・ボヤッキーだし、トンズラの「ケンコバ」も頑張っていて、完全にヒール側がヤッターマン1号、2号の存在感を喰っていたと思います。もっともアニメの時もドロンジョたちあってのヤッターマンでしたが・・・。

ヤッターマンを観た3日前にドラゴンボール・エボリューションを観ていて、今週からヤッターマンvsドラゴンボールと奇しくも「アニメ原作・実写版」対決にもなっているのですが、個人的には、ヤッターマンに軍配をあげたいですね。やはり、日本のアニメなら日本語で実写化がいいと思いました。

参考:
ヤッターマン – goo 映画
ヤッターマン@映画生活

作品の評価:
ついに完成!ヤッターマンを見てきました!(カフェ・ヤプ!シネマージュ~映画情報のスペシャルブログ)
『ヤッターマン』(チャーリー式)
ヤッターマン(Akira’s VOICE)
「ヤッターマン」 第1位!(映画コンサルタント日記)

パンフレット 評価:★★★(出演者のインタービュー記事あり。高いがオリジナ作品の説明もあり)
縦 800円


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DRAGONBALL EVOLUTION (個人的評価:★★★)

さっそく先行レイトショーで「DRAGONBALL EVOLUTION」を観てきました。
予想通り『顔見世興行』的な内容でした。

個人的にはまったく原作を読んだことがないので、原作を忠実に再現しているのかどうかもわかりませんが、原作のエッセンスだけを抜き出しているような印象を持ちました。マンガが原作というバックボーン抜きで評価すると、ストーリー的にちょっと大雑把すぎる感もありました。あと、そもそも、日本人が見ると英語文化での『かめはめ波』は違和感を感じざるを得ませんでした。
ただ、原作を超えるとかそういった意気込みではなく、映画で、独特の世界観を構築していこうという意気込みは感じられました。古い話かもしれませんが、アニメ映画のさらば宇宙戦艦ヤマトで完結したのにもかかわらず、テレビや映画で別バージョンが宇宙戦艦ヤマト3以降が展開されていったのと同じ感じでしょうか・・・。本作をドラゴンボールをインスパイヤした作品と考えられば、原作を知っている人も割り切って観られるのではないでしょうか?
次回はもうちょっと違和感なく見られるでしょうし、タイトルに『エボリューション』とあるようにパワーアップを期待したいですね。

パンフレット 評価:★★★(写真は多い。出演者のインタービュー記事あり)
縦 600円

参考:
DRAGONBALL EVOLUTION – goo 映画
DRAGONBALL EVOLUTION@映画生活

作品の評価:
悟空が「かめはめ波」を放つハリウッド実写映画版ドラゴンボール「DRAGONBALL EVOLUTION」公式予告編ムービーがついに登場(GIGAGINE)
DRAGONBALL EVOLUTION(子持ちししゃもといっしょ)
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007/慰めの報酬 – quantum of solace – (個人的評価:★★★)

ようやく「007/慰めの報酬」を観てきました。

前作・カジノロワイヤルは007シリーズの新機軸と言った感じで期待以上だったのですが、慰めの報酬はカジノロワイヤルの後編と言った内容でした。念のため、「復習」で前日にブルーレイで「カジノ・ロワイヤル」を観たのですが、観ておいたおかげで、すんなりと入っていけましたし、登場人物で「???」となるようなこともありませんでした。やはり、前作を観ておいたほうが本作を楽しめると思います。

冒頭から過激なカーチェイスで懐かしの女性とボンドのシルエットで構成されたオープニングタイトルで一息つくもボンドが画面狭しとアクションを繰り広げていきます。ただ、「カジノロワイヤル」のほうが、展開が二転三転した分面白かったように思います。
また、今回の敵役、ドミニク・グリーンはル・シッフル以上に『大物感』がなかったのが残念でしたが、さらに大物が控えていると思って、次回作に期待したいと思います。個人的には、「ヒットマン」同様、オルガ・キュリレンコが一見強がりだが実際はか弱い女を好演していたのが印象的でしたし、「M」のジュディ・デンチ、窮地を救ってくれる「CIAエージェント・フェリックス・ライター」ジェフリー・ライトが相変わらずいい味を出していたと思います。あと、本作と前作の2作を通して思ったのは、過去のボンドはどことなく風貌から「優しさ」を感じたのですが、「ダニエル版ボンド」が一番冷徹そうな印象を受けました。

パンフレット 評価:★★(必要以上にデカいし、高い!)
縦 800円

参考:
007/慰めの報酬 – goo 映画
007/慰めの報酬@映画生活

作品の評価:
「007/慰めの報酬」(固ゆで卵で行こう!)
007/慰めの報酬(2ちゃんねる映画ブログ)
マーク・フォースター監督「007/慰めの報酬」(★★★)( 詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記))
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チェンジリング – changeling – (個人的評価:★★★)

『True Story』とあって最初から最後まで過度な演出もなく淡々と進むストーリーでしたが、アンジェリーナ・ジョリーが銃を持ったりせず暴力的でない普通の『強い女』を演じていました。
収容所に入れられても、かたくなに「No」といい続けるところは、今まで見てきたアンジーを垣間見たような気がします。

オリジナルのストーリーであれば、イマイチな映画となるところですが、実際にあった話なので『こうなったら映画らしいな』と思っていた結末=想定内のハッピ-エンドにしなかったところは、逆に好感が持てました。その辺りがクリント・イーストウッド監督らしさなのかもしれません。
あと、昔の電話交換局内で今風な言い方でいうならスーパーバイザー=アンジー扮するクリスティン・コリンズがローラースケートを履いてクレームを聞いて回っているのは、ユニークで面白いと思いました。その時代時代で出来うる業務の効率化を図っているんだなあと妙に感心するとともに、この物語で出てくる警部のようなリーダーはいつの時代にもいるのだなとつくづく思いました。

参考:
チェンジリング – goo 映画
チェンジリング@映画生活

作品の評価:
「チェンジリング」残酷で重いけど…イイ映画です。(シネマ親父の“日々是妄言”)
チェンジリング(王道)

パンフレット 評価:★★★(アンジーとクリント・イーストウッドのインタービュー記事あり)
縦 600円


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ミラーズ – MIRRORS – (個人的評価:★★★)

これにと決めていたわけではないですが、2009年1発目の鑑賞映画は成り行きで「ミラーズ」と相成りました。


TOHOシネマズでマイレージが6ポイントたまったので、それで観ようと思ったのですが、そもそも、あまり期待していたわけではなかったからか観てみると意外とよかったです。
ラスト近くまでは「想定内」の範疇だったのですが、ラストといい、「ポルターガイスト?」の真の目的が明らかになったあたりから「想定外」の展開で、内容的には期待以上でした。
冒頭のシーンと妹の殺され方はホントにエグかったです。

参考:
ミラーズ – goo 映画
ミラーズ@映画生活

作品の評価:
『ミラーズ』(・*・ etoile ・*・)
『ミラーズ』(すきなものだけでいいです)
「ミラーズ」(大村の「PREMIUM」日記)

パンフレット 評価:★★(写真少なめかな。)
縦 500円



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ワールド・オブ・ライズ – Body of Lies – (個人的評価:★★)

TOHOシネマズのマイレージポイントがちょうど6ポイントたまったので、年末の帰省前に、「ワールド・オブ・ライズ」を「映画鑑賞締め」という位置付けで観てきました。

観る前のイメージは諜報活動の最前線の厳しい一面を見せるような内容かなと思っていました。
邦題の「ワールド・オブ・ライズ」と比べると大きなタイトルの割には、ちんけなラストかなと思います。
えっ?それで終わりみたいな・・・。爆破シーン等は迫力満点なのですが、爆破シーンはあくまでおまけで、諜報活動の最前線を通した「人間ドラマ」を描きかったように思ったのですが、中途半端なように見えました。
ハニを演じたマーク・ストロングのほうが存在感があったような気もしましたし、「ブラック・ダイヤモンド」でディカプリオを少々見直したのですが、また急降下ですね。ラッセル・クロウをもうちょっと「冷徹なボス」にしたほうがディカプリオも際立ったかなとも思いました。
予告編等から非常に期待していただけに残念です。

参考:
ワールド・オブ・ライズ – goo 映画
ワールド・オブ・ライズ@映画生活

作品の評価:
『ワールド・オブ・ライズ』 2008-No88(映画館で観ましょ♪)
『ワールド・オブ・ライズ(Body of Lies)』 (Heart Attack)

パンフレット 評価:★(買う価値ほとんどなし。写真ほとんどなし)
横 800円


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地球が静止する日 – THE DAY THE EARTH STOOD STILL – (個人的評価:★★)

地球が静止する日を観てきました。

祝日の夕方で2割の入りと「微妙な感じ」でしたが、見終わったときも「微妙な感じ」でした。
この「微妙な感じ」、何かで味わったと思い出したら、トム・クルーズの「宇宙戦争」を観たときと同じような感覚でした。
リメイク前の作品は観ていないのですが、原作が何十年も前のものなのからか、リメイク前の作品に忠実に作ったのかわかりませんが、題材はいいし、映像はそこそこでも、ストーリーが古臭いとなんというか、宇宙戦争と同じで、リメイク自体に無理があるのではと思いました。
そもそも、主役のクラトゥがキアヌ・リーブスでないとだめだったのか?という疑問も沸きましたし、キアヌ本人は、チャレンジ精神は旺盛なのでしょうけど、クラトゥのように冷静で無表情なキャラクターは、キアヌ・リーブスには合っていないように思いました。
ストーリーに説得力もなく、個人的には、あの程度の会話と彼女たちの行動で「改心」するということ自体、理解に苦しみました。20世紀フォックスも大々的なプロモーションですが、これだけの「力作」なら、もう20分30分でも映像を追加して、もうちょっと深みがあって、説得力のあるストーリーにしてもらいたかったと思います。
個人的には、あと、ワールド・オブ・ライズとミラーズで2008年の見納めにしたいと思いますが、この作品を「トリ」にしなくて、まずはよかったと思います。(テレビCMの煽り方から、この2作もイヤな予感はしているのですが・・・。)

パンフレット 評価:★★★(写真は多い。キアヌのインタビュー記事あり)
縦 600円

参考:
地球が静止する日 – goo 映画
地球が静止する日@映画生活

作品の評価:
[映画]地球が静止する日(NOW HERE)
「地球が静止する日」大げさな割りに中身ナシ(soramove)
地球が静止する日(映画通信シネマッシモプロの映画ライターが贈る映画評)
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1408号室 – 1408 – (個人的評価:★★)

1408号室を観てきました。

「ミスト」でスティーブンキング原作物の面白さを改めて認識しましたが、本作は「密室版シャイニング」のようで、しつこいゴースト?の『精神を揺さぶる攻撃』を堪能しました。
「ミスト」ほど”ひねりの効いたラスト”ではありませんでしたが、「スティーブンキングもの」らしい人によって解釈の分かれるラストで、まずまずだったと思います。贅沢を言うなら、もう少し「バッドエンディング」っぽくてもよかったと思いましたが・・・・。
もう少し支配人=サミュエルジャクソンの登場があればよかったかなと思いましたが、少ない登場でも、重要な役回りを演じて、存在感を示しています。

パンフレット 評価:★★(600円にしては中身いまいち。写真も少なめ。)
縦 600円

参考:
1408号室 – goo 映画
1408号室@映画生活

作品の評価:
1408号室(ともやの映画大好きっ!)
その部屋からは、生きて帰れない!【1408号室】”1408″/巨匠 スティーヴン・キング…(カルト、ホラー、B級、アクション、バイオレンス、SF、ファンタジー、映画大好き!『 MACHETE/ マチェーテ !』)
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