バビロン A.D. – BABYLON A.D. – (個人的評価:★★)

あいにくの大雨でも、金曜日で上映が終了するので、「バビロン A.D.」を急いで観てきました。

キャスティングよし、時代設定等素材よしなのに、未完成度全開の作品でした。
キャスティングに費用をかけすぎて、編集にかけられなかったのか?脚本家組合のストライキの影響で、脚本が練られなかったのか?実情はわかりませんが、詰めが大甘の作品となってしまいました。

ブレードランナーの舞台のような町並み等映像的には面白いところは十分にあったのですが、ストーリー的にメリハリがなく、原作の上っ面をなめるように展開していっていたように思います。

映像をひと通りつなげてみて、これから編集等でメリハリを付けていく「たたき台」の作品を見せられているような気がしました。

監督や製作スタッフが飽きちゃったのではないかと邪推してしまうくらいで、製作スタッフがさらに数ヶ月かければ、作品としての完成度が十分に上がるような気がして、非常にもったいない作品だと思います。

注:「ホラーSHOX [呪]」さんで製作でトラぶった旨の記述を見つけました。ある意味ナットクです。

参考:
バビロン A.D. – goo 映画
バビロン A.D.@映画生活

作品の評価:
映画|バビロン AD|Babylon A.D.(ホラーSHOX [呪])
バビロン A.D.(だらだら無気力ブログ)
[映画] バビロン A.D(神なる冬)

評価:★★★★(作品とは対照的に高評価です。写真も豊富)
縦500円



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グラン・トリノ – grantorino – (個人的評価:★★★★★)

上映終了が近づいてきたので、駆け込み気味に「グラン・トリノ」を観てきました。

『イーストウッド流オトシマエのつけかた』がお見事でした。
セリフ中心でじっくり見せながらストーリーは展開していくのですが、チェンジリング同様過度でなく抑え目の展開もぐいぐいスクリーンにひきつけられ、一介の『復讐劇』で終わらないところがこの作品の魅力になっているのでしょう。

ハリー・キャラハン=クリント・イーストウッドというイメージで「復讐劇」にありがちなラストシーンを想像してしまうのも意表をつくラストシーンへの驚きにもつながっていると思います。

最初はさすがに年老いた姿が気の毒に見えたのですが、ストーリーが展開するにつれて、輝きを増した「老いてもなお健在」のクリント・イーストウッドを観られたのもよかったと思いますし、レッドクリフ PartIIを観た直後だけに、製作費をかけたブロックバスター・ムービーにはない魅力がいっぱいの作品だったと思います。映画の奥深さをこの2日間で改めて感じたような気がします。

参考:
グラン・トリノ – goo 映画
グラン・トリノ@映画生活

作品の評価:
グラン・トリノ:クリントイーストウッドが描いた古きアメリカの総括(ビールを飲みながら考えてみた…)
グラン・トリノ(INTRO)

評価:★★(評論・コラム多すぎ。それで800円はボッタクリ!パンフレットはレッド・クリフと対照的に高価でも低評価)
横800円


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レッドクリフ PartII -未来への最終決戦- – redcliff part II – (個人的評価:★★★)

前売券は買っていたものの見そびれていた「レッドクリフ Part II」をようやく見てきました。

製作費を存分に投入しているだけあって『赤壁』の攻防はスケールと迫力を感じました。
ただ、スローモーションを多用しすぎているように思いましたし、船の炎上シーン(CG)は「亡国のイージス」みたいな「手抜き」が見られたのが若干残念でした。
また、「I」でもそうだったのですが、若干間が長いシーンもあり、集中力が切れそうになったところもありました。(見に行く踏ん切りがなかなか付かなかった理由でもあるのですが・・・。)
曹操側と周瑜側を対比しながら見せるのは、わかりやすくてよかったと思いますし、映像自体はよく練られたものだと思いました。
味方(観客含む)を手玉に取るストーリー展開もよかったと思います。

ただ、唯一惜しむらくはラストで「えっ?それで終わり?」と若干拍子抜けした感はあったので、もっと大胆に斬り込んで史実離れした終わり方でもよかったのかなと思いました。(さすがにそれは中国人が許してくれないかな・・・。)
最初から最後まで見応えある映像だったので、欲張りすぎかもしれませんが・・・。

あと、小喬=リン・チーリンは中国人離れした美しさがあり、映画初出演とは思えないほどオーラがありましたね。ジョン・ウーが自作品で使っていったり、彼女自身、今後ワールドワイドで活躍しそうな予感がします。
ここまで存在感を示せるのなら、今度は悪のヒロインとかやってもらいたいですね。
欧州向けに「I」&「II」合わせた145分バージョンというのもあるそうなので、一度見てみたい気がしました。

参考:
レッドクリフ PartII -未来への最終決戦- – goo 映画
レッドクリフ PartII ―未来への最終決戦―@映画生活
レッドクリフ(Wikipedia)

作品の評価:
レッドクリフ2(映画の話でコーヒーブレイク)
「レッドクリフ Part-未来への最終決戦-」誰?こんな長いサブタイ付けたの(シネマ親父の“日々是妄言”)

評価:★★★★★(600円ですべてが充実。ストーリー、写真、解説「人物相関図etc」付きで映画の余韻を楽しめます。おまけ画像プレゼントありの携帯電話専用のアンケートページあり)
縦600円


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消されたヘッドライン – STATE OF PLAY – (個人的評価:★★)

ラッセル・クロウ×ベン・アフレックということで興味を持った消されたヘッドラインを観てきました。

CMとかキャッチコピーで煽ってた割には、『巨悪』の『真実』に近づくたびに殺されそうになるような緊迫感もなく、スクープを力ずくでモノにする記者にありがちな破天荒感もなく、何よりも肝心な事件の核心部分を派手な演出や回想シーンではなく台詞等でさらっと流してしまうという地味な展開で終わってしまう期待ハズレな作品でした。

原作はBBC製作のテレビドラマだそうですが、原作について調べてみると原作のような「意図」で作られたのであれば、日本での「予告編」が明らかにミス・リードを意図的に狙ったとしか思えません。公式サイトの予告編を観ても、明らかに別のスト-リー展開に見せかけているフシが伺えます。
もともと地味で後でよくよく振り返ると味わい深い話なのですが、テレビドラマ並のスケールのままではなく、映画らしい演出や脚本でもう少しメリハリをつけてくれれば、原作の「意図」もすぐに理解できて、本作の本当の面白さが伝わってよかったのではないかと思います。

日本ではこういう煽り方をしないと映画館に足を運んでくれないと判断はわからないでもないですが、もう少し違った予告編の内容にしてくれないと「受け入れられるギャップ」と「受け入れられないギャップ」があると思います。今回は「受け入れられないギャップ」で度を越していると思いました。

参考:
消されたヘッドライン – goo 映画
消されたヘッドライン@映画生活

作品の評価:
『消されたヘッドライン』State of Play ・・・オリジナルはシニカルな佳作だったが・・・。(HALTANの日記)
【消されたヘッドライン】(shamr_blog/真夜中まであと2分)

評価:★★(評論家のコラム多すぎ。監督と出演者のインタビュー記事あり)
縦600円


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天使と悪魔 - ANGELS AND DEMONS – (個人的評価:★★★★)

さっそく、公開初日(レイトショー)、TOHOシネマズ川崎にて、「天使と悪魔」を観てきました。

約二時間二十分と長尺でしたが、原作をまったく知らない私には最後まで堪能できました。
ダヴィンチ・コードは原作の呪縛?なのか、ストーリー的にもわかりづらい面があって、個人的には期待していたほどではなかったのですが、本作は、「脚本家組合のストライキ」が功を奏した?のか、よく練られた脚本とキャスティングの妙(特にリヒター隊長と「カメルレンゴ」)もあって味わい深い作品になっていると思います。

ラスト間際で「それで終わるの?そりゃないよ!」と思わせといてのちょっとしたどんでん返しがあるのも個人的には「高得点」です。また、文庫本で「上」「中」「下」とあるくらいので、原作のエッセンスをかなり削いでいると思われるのですが、「ダヴィンチ・コード」の反省?を活かして、無理にセリフで説明しないような構成にしたのがよかったのかなと思います。

トム・ハンクスも「ダヴィンチ・コード」よりはラングトン教授役が板についてきたのかなと思います。個人的には、シュトラウス枢機卿(「ザ・バンク」にも出ていたアーミン・ミューラー=スタール)が印象に残りました。

久々、間を置かずもう一度映画館で観てみたいと思わせる作品、原作を読んでみたいと思わせる作品だったと思います。

評価:★★★(主要キャスト、監督のインタビュー記事アリ。原作翻訳者の映画評には共感しました。)
縦600円

参考:
天使と悪魔 – goo 映画
天使と悪魔@映画生活
天使と悪魔(小説版)(Wikipedia)

作品の評価:
天使と悪魔(★YUKAの気ままな有閑日記★)
[映画]天使と悪魔~原作削除部分がもたらす「面白いけど、だからなに?」(NOW HERE)
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マックス・ペイン – MAX PAYNE – (個人的評価:★★)

もともと上映館は少なかったのですが、その少ない中、自宅と通勤経路近辺で、いよいよ今日で平日夜の上映がなくなってしまうので、駆け込みでシネマ・メディアージュにて「マックス・ペイン」を観てきました。

アクションゲームの映画化ということで、そのゲームがガンアクションがウリなだけあって、ガンアクションシーンは迫力がありましたが、マーク・ウォールバーグはアクション映画の主役としては、「ザ・シューター/極大射程」でも思いましたが、地味に映るんですよね・・・。
同名のゲームもプレイしたこともないので、予告編を観ただけのイメージとしては、「コンスタンティン」のような「対悪魔」の映画かと思いましたが、まったくイメージとは違うストーリー展開でした。映像のイメージとしては、「シン・シティ」「バイオハザード」「コンスタンティン」「マトリックス」のエッセンスをちょいちょいつまんだといったところでしょうか??
その肝心のストーリーですが、敵役の「軍曹」の殺傷能力など彼の実力が最後までよくわからなかったのと、殺される人が見る「幻覚」とその「軍曹」の関連性などもよくわからかなったので、あまり説得力がないように思いました。

あと、オルガ・キュリレンコも出ているのですが、意外なほど端役なので、ある意味驚きました。ただ、やはり、(役柄上の)「姉」よりは、十分に存在感を示しています。「姉」「妹」のキャスティングが逆でもよかったのではとは思いましたが・・・。

最後に「お楽しみ」があります・・・。「続編」あるのでしょうか???

参考:
マックス・ペイン – goo 映画
マックス・ペイン@映画生活

作品の評価:
マックス・ペイン(スペース・モンキーズの映画メイヘム計画)
[映画『マックス・ペイン』を観た](甘噛み^^ 天才バカ板!)

評価:★★(パンフレットもごく普通。マーク・ウォールバーグのインタビューあり。)
縦500円


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新宿インシデント – SHINJUKU INCIDENT(新宿事件) – (個人的評価:★★)

レイトショーで新宿インシデントを観てきました。

ジャッキー・チェンがダーティーなキャラクターを演じるということで、興味津々といった感じで楽しみにしていた作品でした。ジャッキーの新境地を開きたいという意欲は十分に感じましたし、アクションシーンのキレはあったもののストーリーにまったくキレがありませんでした。パンフレットを読むと非常に面白いストーリーと思うのですが、それが映像に反映されていなかったのが残念でした。題材は非常によかったので、編集の妙で作品の良さが殺されてしかったのかもしれません。

セガールの作品にもありましたが、今回も少々目についたのが日本人俳優のセリフに違和感があったことでした。ヤクザにしては話し方が丁寧かなという感じでしたし、竹中直人のセリフもなんかイマイチでした。中国人の日本語セリフも聞き取れない場面が多々ありましたし、彼等も話すのが精一杯でまったく感情がこもらないので、学芸会の芝居を見せられているような気がして、興ざめしました。日本語セリフ中心のシーンで冷めて、アクションシーンやR15指定必至のエグいシーンで引き戻されるそんな感じでした。

ジャッキー・チェンももう50後半の年齢で、アクションにも限界が出てくるでしょうし、今後も今までのイメージを払拭するような作品にチャレンジしていくのでしょう。今後もこういったチャレンジに期待したいですね。

参考:
新宿インシデント – goo 映画
新宿インシデント@映画生活

作品の評価:
新宿インシデント お・・・重い・・・(労組書記長社労士のブログ)
[映画]新宿インシデント~正真正銘のヤクザ映画(NOW HERE)

評価:★★★(人物相関図や解説などの読み物は面白い。)
縦500円


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スラムドッグ$ミリオネア – Slumdog Millionaire – (個人的評価:★★★★)

長い休暇の初日にスラムドッグ$ミリオネアを観てきました。

「いいもん観たな」というのが率直な感想です。
アカデミー賞作品賞受賞作品は個人的には額面通り受け取るとろくなことがないと思っていたので、あまり期待はしないようにしていたのですが、「28週後…」のダニー・ボイル監督ということでハズレはないだろうと思っていました。
観終わって振り返ると、ストーリー展開がうまく嵌り過ぎているきらいはあるのですが、自分の人生を振り返りながら、クイズに答えていくとストーリーの展開の仕方が独特で、観る前から「結果」が見えていても、その「結果」に至るまでの過程が十二分に楽しめるものなので許せます。

素直な彼ですが、「クイズ$ミリオネア」に参加するまでにジャマール自身が同年齢の人よりは十分に大人の洗礼を受けてきて、したたかさを身に着けていたからこそ、司会者の揺さぶりに動じることなく、運以上のものを摑んで、正答することができたのだと納得できます。

あまり観たこともないムンバイのスラム街にも衝撃を受けましたが、インドの「光」と「影」を垣間見たような気がします。個人的には、いろいろな意味で明日への活力となるような作品でした。劇中の音楽もインドテイストで心地よかったです。エンド・クレジット間際の「余興」は若干の違和感を感じたのですが、インド作品にはよくあるとのパンフの記述を読んで、納得しました。

次回のダニー・ボイル作品にも期待したいです。

参考:
スラムドッグ$ミリオネア – goo 映画
スラムドッグ$ミリオネア@映画生活

作品の評価:
スラムドッグ$ミリオネア(k.onoderaの日記)
スラムドッグ$ミリオネア(利用価値のない日々の雑学)

評価:★★★(写真も多いが、主演のインタビューがないのが残念。)
縦700円

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